セルジオロッシ(Sergio Rossi)は、世界3大シューズブランドの一つです。エレガントで官能的なシルエットを作りだすセルジオロッシのシューズは、各国のセレブをはじめ世の女性たちを虜にしてきました。

セルジオロッシの始まり

セルジオロッシを創設したセルジオロッシ氏が誕生したのは、1935年のことです。 生ハムやチーズなど美味しい食材が多く集まる食通の州でもあったロマーニャ地方で生まれました。高級靴職人であった父親の影響で、セルジオロッシ氏も小さい頃から靴づくりを教わり、本格的な道具や父の技術を間近で見ながら育ちます。 彼が生まれたサンマウロパスコリという町は、小さいながらも靴づくりとしては有名な場所でした。靴職人として、実に恵まれた環境で彼は幼少時代を過ごします。 1950年頃、10代後半になったセルジオロッシ氏は、靴やファッションの本場ミラノで修行を始めます。 31歳を迎える1966年に、とうとう自身のブランド「セルジオロッシ」を立ち上げました。

美しいフォルムの追求

独立して自分の工房で靴づくりを始めた彼が最もこだわったのが、フォルムの美しさです。 靴は体の一部である、美しい脚を完成させるため靴は重要な要素であるという信念を持っていました。大胆でグラマラスなラインを実現させながらも、女性の足に吸い付くようにぴったりと合う官能的なハイヒールを作っていきます。 1970年代以降になると、ヴェルサーチ(VERSACE)やドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)などにも靴を提供するなど、ミラノコレクションにも活躍の場を広げていきました。 洗練された色気を感じさせるフェミニンなハイヒールは数々の一流メゾンの目に留まり、ファッション界でも絶大な支持を獲得しました。

世界的ブランドへ

1990年代にはアメリカへ進出、ニューヨークに直営店をオープンさせます。セクシーな雰囲気でありながら、ヨーロッパらしい洗練されたデザイン、そして職人気質が生み出す確かな品質は、アメリカの地でもたちまち評判を呼びました。 後に日本に直営店をオープンさせ、アジア進出も成功させます。 1999年、フランスのPPR社がオーナーであるグッチ(GUCCI)・グループの傘下に入ることになり経営体制は変わったものの、セルジオロッシが積み上げた人気や信頼は変わりません。 現在、セルジオロッシは世界中に店舗を構え、直営店はおよそ90店舗にのぼります。 また100ヵ国以上でオンラインショップを展開しており、名実ともに世界的なブランドに君臨しました。 最近では、2017年春に銀座に完成したGINZA SIXの2階に、セルジオロッシの新しいコンセプトショップをオープンしました。時代の流れと伝統の再構築を繰り返しながら、女性が憧れるハイヒールを生み出し続けています。
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