目的は現代アートの振興

カルティエ現代美術財団は、1984年に当時のカルティエ(Cartier)会長であったアラン・ドミニク・ペラン(Alain Dominique Perrin)によって創設されました。 現代アートの振興を主な目的として、ヴェルサイユ(Versailles)南西部にあるジュイ=アン=ジョザ(Jouy-en-Joza)にて誕生し、その後、1994年パリのラスパイユ(Rasp ail)通りに移転し、ジャン・ヌーヴェル(Jean Nouvel)の設計により、1200平方メートルの展示スペースと6層のオフィスを持つアーティスティックなガラス張りの美術館としてオープンしました。 エントランス部分の緑化壁は、植物学者パトリック・ブラン(Patrick Blanc)、中性の修道院の庭園をイメージして作られた中庭はローター・バウムガルテン(Lothar Baumgarten)の作品です。 現在は、300人以上の作家のコレクションを収蔵しており、それは絵画や彫刻だけにとどまらず、写真やビデオ、インスタレーションなど様々で数は1000点以上にのぼります。

注文制作

カルティエ現代美術財団の現在の総合ディレクターは、エルベ・シャンデス(Hervé Chandès)氏。彼は、「財団の基本方針は、アーティストが持つ創造性を大切にすること。そのため、コレクションの大半は注文制作という形をとっている」と語り、有名無名に関わらず好奇心を揺さぶるアーティストに制作を委任し、作品を発表する場を提供してきました。 このような注文制作が、既成概念にとらわれない作品を生み出すと彼は話します。

日本人アーティスト作品の取り上げ

カルティエ現代美術財団では、日本人アーティストの作品も多く紹介されてきました。世界的なアーティストとして有名な村上隆にいち早く注目し海外で紹介したのは、このカルティエ現代美術財団でした。 他にも、ISSEY MIYAKEや荒木経惟、森山大道などのアーティストも取り上げられてきました。 2010年に開催された、北野武展「Gosse de peintre - 絵描き小僧」は予想以上の好評を博し、3ヶ月開催期間が延長されたことも。 2006年には、東京都現代美術館でカルティエ現代美術財団のコレクション展が開催されるなど海外での展覧会も積極的に企画しています。

現代アートの大切さ

カルティエ現代美術財団はフランスの企業メセナの発展に尽力し、アーティストたちに創作の場を提供、市民とアートとの交流の場となる空間をつくり上げながら、現代アートの発展と知識の普及に努めています。 現代アートは、今の社会が抱える様々な本題を提起する力を持っています。現代アートのパトロンとして、カルティエ現代美術財団はその創作活動を支援し、彼らの作品と市民が交流できる場を提供し続けることでしょう。
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