アメリカのニューヨークから始まったティファニー(Tiffany & Co.)は、長い時を経て今や世界に名を馳せる一流ブランドとして定着したジュエリーブランドです。そんなティファニーには、歴史を作り、名作を生み出した3人の重要なデザイナーがいます。

エルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)

まず1人目は、フィレンツェ出身のエルサ・ペレッティ(Elsa Peretti)です。 彼女は1940年、イタリアのフィレンツェに生まれました。ペレッティはニューヨークでモデルとして活躍していましたが、モデル時代にジョルジョ・ディ・サンタンジェロ(Giorgio di Sant'Angelo)のショーで自身がデザインしたジュエリーが使用されて一躍脚光を浴びます。 そして1974年から専属デザイナーとしてティファニーに参加しました。ペレッティのデザインが世界の人々を魅了するのは、有機的で官能的なフォルムであり、それまでのジュエリーデザインに大きな革命をもたらします。 ペレッティが作り上げたティファニーになくてはならない作品は多々ありますが、中でもオープンハートとビーンは傑作です。オープンハートは、一見シンプルにも見えますが感情に訴えかけるフォルムが特徴、ビーンは、生命の根源を象徴しており、なめらかなフォルムに魅了されます。

パロマ・ピカソ(Paloma Picasso)

2人目は、パロマ・ピカソ(Paloma Picasso)です。 彼女は、1949年、天才画家のパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)とフランソワーズ・ジロー(Francoise Gilot)の間にパリで生まれます。生まれながらにして芸術家であったパロマは、当初はジュエリーとは無関係の衣装のデザインを手掛けていました。 しかし、有名なイヴ・サン・ローラン(Yves Saint Laurent)のジュエリーをデザインしたことから、ティファニーはパロマの才能に着目します。1980年にティファニーでのジュエリーコレクションを公表してから、パロマは世界中で話題になりました。 パロマの作品で有名なラビングハートは愛を象徴し、ハートのデザインは愛し合う2人が寄り添う姿が表されているロマンティックなジュエリーです。キスシリーズは、キスのモチーフである「X」を大胆に取り入れ、クールかつエレガントを特徴としています。

ジーン・シュランバーゼー(Jean Schlumberger)

3人目の、ジーン・シュランバーゼー(Jean Schlumberger)は、 1908年フランス生まれです。彼の個性的な感性を大いに発揮したデザインは、当時からパリで大変人気がありました。 第二次世界大戦中にアメリカに移住したシュランバーゼーは、ニューヨークにジュエリーショップを開き、1956年ティファニーにパートナーとして正式に加わります。 シュランバーゼーはティファニーのニュールックを代表するデザイナーであり、新興富裕層のために上品かつ目立つジュエリーを創作します。 彼は自然のモチーフもデザインに使用し、モダンなフォルムを追求しました。数あるシュランバーゼー作品の中でも評価が高いのは、ペガサスのピンです。 羽の付いた伝説の馬が飛び立つ様子が表現された作品で、他のシュランバーゼーのカリスマ的な作品の数々も、美術品としても今なお世界中から注目されています。 個性あふれる偉大な3人のデザイナーによって、ティファニーのジュエリーは長く愛され続けています。