パリコレクションデビュー

「アンリアレイジ(ANREALAGE)」は2015年春夏コレクションから、発表の舞台を東京からパリに移し、2014年9月にパリコレクションへのデビューを果たしました。 会場は、17世紀に設立された「Beaux-Arts Salle Melpomene(ボザール メルポメーヌ)」という歴史ある美術学校です。 これまでアンリアレイジのすべてのコレクションで演出を行ってきた 「金子繁孝」による演出に加え、ライゾマティクスの「真鍋大度」が映像・プログラミングを担当しました。

「SHADOW」

デビューコレクションのタイトルは、「SHADOW」です。後方から光が当たった時に、アシンメトリーになる影をそのまま服の形にしたデザインが多く登場しました。 ジャケットやプリーツスカート、ワンピースなどすべてのアイテムにおいて、影を表す黒い生地を左斜め下に向かって伸ばして表現しています。 ヒールのソール部分やクラッチバッグ、スタッズやパールといった細部にまでテーマとなった影が表現され、すみずみまで森永氏のこだわりが感じられるものとなりました。

デジタル技術の駆使

アンリアレイジはデジタル技術を駆使した演出が特徴です。今回のパリコレで森永氏は、影に注目し、その黒を白に転換するというアイディアを見事に表現しました。 演出に注目が集まる中、ランウェイに設置されていた円型スポットライトの中央に2名のモデルが立って腰に手をあてるポーズをとります。その後、モデルがまとっていた真っ白の服の腰の部分には、手形がはっきりと残っているという演出で会場を沸かせました。 この演出の仕掛けとなったのは、服に塗った特殊な染料によりライトが当たった部分だけ、色が変化するというものです。 ライトの光と影による服の変化でショーが展開され、クライマックスには光の動きにより真っ白な服に手描きのパッチワーク模様が描かれるという見る目を疑うような演出で人々を驚かせ、幕を閉じます。

2シーズン目以降のショー

2シーズン目のテーマは「ライト」、さらに3シーズン目は「リフレクト」をテーマを発表しました。パリコレ3回目となる2016年春夏コレクションからは、サウンドディレクションをサカナクションの「山口一郎」が担当しています。 ヘッドフォンをつけた状態で、現実とバーチャルが交錯するショーを体感させることで、音楽とファッションの掛け合わせた新しい可能性を提示しました。当日の様子は日本にライブ配信され話題を呼びました。 アンリアレイジはパリコレクションデビュー以来、デジタル技術で人々を魅了するショーで毎回注目を集めています。2016年春夏コレクションで森永氏が語った「洋服でリアルとバーチャルの垣根を超えたい」という思いに見られるとおり、コレクションごとに見せてくれるさまざまな挑戦で、パリでも着実に評価を上げています。
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