ダイアンフォンファステンバーグとはベルギー出身のデザイナーであり、自身の名を冠したファッションブランドの名前でもあります。

芯の強い女性デザイナー

彼女は、もともとユダヤ系の生まれで、学生の頃ドイツの皇族であるエゴン・フォン・ファステンバーグ(Egon Von Furstenberg)と出会い、周囲の猛反対にも負けず結婚しました。 ニューヨークに渡り、ブランドを立ち上げたのは、結婚後のことです。裕福な暮らしの中、皇族の妻にふさわしいキャリアを持つ自立した女性であることに徹底してこだわる芯の強い女性でした。

ラップドレスの大旋風

1973年には、のちにダイアンフォンファステンバーグのアイコンとなる「ラップドレス」を発表。着物のように前を打ち合わせた画期的なドレスは、コレクションでも絶賛されます。 その人気は、世界で最も影響を与えるファッション誌とも言われるボーグ(VOGUE)にも取り上げられるほどでした。 世界の反響は大きく、1976年にはアメリカで500万着を売り上げる、一大センセーションを巻き起こしました。70年代が舞台の映画にはラップドレスを着た女性が登場する、というほど、時代を代表するアイテムとして知られています。

「ココ・シャネル以来、最も成功した女性」

同年、ダイアンがニューヨークの女性の象徴として「Newsweek」誌の表紙を飾ります。当時のアメリカは、女性解放運動のさなかで、自立した女性像が強く求められていた時代です。 自分の信念を貫いて生きてきたダイアン自身も、ドレスと同じく注目の的となりました。 同誌では、「ココ・シャネル以来、最も成功した女性」と絶賛され、1986年には「アメリカンドリームを達成した市民」としてNY市長に表彰されるなど、輝かしいキャリアを紡いでいきます。 この頃には夫とは離婚してパリに渡り、一時期、第一線を退きます。しかし1990年には、ラップドレスがリバイバルに成功し、時代を超えて評価されるブランドとして返り咲きました。 日本では、2006年に初の路面店である青山店をオープン。以降、百貨店やセレクトショップなどでも購入できるようになりました。

時代に流されないアイテム

現在では、キャサリン妃やミッシェルオバマ夫人など王室の女性から、ミランダカー、サラ ジェシカパーカー、メリル・ストリープなど幅広い年代のハリウッドセレブが着用し、ラグジュアリーな女性の定番アイテムとして愛されています。 40年以上もの間、ほぼ同じデザインで残り続けてきたダイアンフォンファステンバーグのラップスカート。このアイテムが、今も昔も彼女のブランドを支えるアイコンとなっています。 自立した女性の格好よさと、体のラインを上品に見せるフェミニンなデザインが、時代を問わず女性の理想を叶えているのかもしれません。