カルヴェン(CARVEN)の創始者であるマダム・カルヴェンと親しまれている、カルメン・デ・トマソ(Carmen de Tomaso)は、1909年にフランスで生まれました。そして、1945年にカルヴェンを立ち上げるのです。今までのオートクチュールは長身向けのものが主流でした。そこで、カルメン・デ・トマソは、小柄な女性にも似合うような服作りを手掛け、数少ない女性服のクチュリエとして活躍しました。シンプルで、クリーンなシルエットの洋服制作を得意とし、ブランドの特徴にもなっているカラー、グリーンとホワイトのストライプを洋服によく使用したのが特徴です。カルメン・デ・トマソはコレクションを世界中の各国で発表し、エジプトやタイ、キューバ、モロッコ、ブラジルっといった数多くの国々を飛び回り、コレクションを行いました。それぞれの国へ出かけた際には、多くのインスピレーションを受け、洋服づくりにも生かされています。マドラスチェック、アフリカンなデザインや、アステカ王国から影響を受けたモチーフなどを数多く生み出しています。ライセンスビジネスにも精力的に力を入れ、1960年代から20着以上もの航空会社の制服作りもデザインし、脚光を浴びたのです。 映画「風と共に去りぬ(Gone With the Wind)」がフランスで上映された後には、登場人物からインスピレーションを受けたコレクションラインを作りました。そのコレクションは実際の映画館を使って発表され話題となります。また1954年に、パリ解放10周年を記念したブランドフレグランスを発表しました。「マ・グリフ」の香水サンプルをパラシュートに括り付けてパリの街に飛ばすなど斬新なアイデアで人々を楽しませました。映画衣装を手掛けるだけでなく、ブライダルデザイナーとしても服作りを行います。第20代フランス大統領であったヴァレリー・マリー・ルネ・ジョルジュ・ジスカールデスタン(Valery Marie Rone Georges Gicard dEstaing)妻であるアン・アイモーン・ジスカールデスタン(Anne Aymone Giscard dEstaing)の着用するウエディングドレスのデザインも行いました。 1966年に、夫が死去した後の1972年には、スイス人ビジネスマンと再婚します。1978年にはフランス芸術文化賞を受賞し輝かしい功績をおさめています。そして1993年に引退し、2009年にレジオンドヌール勲章コマンドール賞を受賞します。そして2015年6月に105歳の生涯を閉じました。
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