革新的な時計

2000年の9月に初登場したシャネルの腕時計「J12」(ジェイトウェルブ)。 自動巻きのムーブメントを搭載しつつ、外観はスタイリッシュで洗練されたデザイン、しかもケースやブレスの素材にセラミックを採用したJ12は、当時まだセラミックを使った時計がほとんどなかった中で、時計業界に革命を起こしたと言われています。

「J12」の魅力

「J12」という名前は、ヨットレースの世界最高峰であるアメリカズカップのカテゴリー「J」クラスに由来しており、そのビジュアルもダイバーズウォッチのようなベゼルデザインが特徴的です。 ステンレスなどのシルバーカラー、K18のゴールドカラーなど、伝統的で重厚なカラーリングが定番であった時代、セラミックによる清々しいホワイトと艶やかなブラックのカラーリングは、新鮮なインパクトをもたらしました。 しかもセラミックによって、軽量でありながら傷がつきにくく劣化しにくいというのも、大きなポイントだったのです。

デザイナー ジャクエ・エリュ

このJ12は、構想から製作まで10年の歳月を要した、と言われています。デザイナーは、シャネルのアーティスティックディレクターを務めていたジャック・エリュ(Jacques Helleu)。 彼は、シャネルの広告などを担当していただけでなく、J12以前にも「マドモアゼル」(Mademoiselle)や「マトラッセ」(Matelasse)などの時計のデザインも手掛けていた人物です。 その彼が新たなプロジェクトとして挑んだのが、「時代を超越して不滅であり、輝くような黒か、まばゆい白」の時計を作ることで、素材として、硬くて酸化や変色をしないセラミックに白羽の矢が立てられます。そして、そのチャレンジの末に生まれたのがJ12だったのです。

豊富なバリエーション

以降、文字盤に沿ってぐるりとダイヤモンドやサファイヤ、ルビー、エメラルド等をあしらったモデルや、ベゼルがゴールドのモデル、文字盤の文字色がピンクやサックスで彩られた「J12ピンクライト」「J12ブルーライト」など、多彩なラインナップを展開しています。 また、ケースサイズについては、レディースサイズの29mmから、42mmというメンズのビッグサイズまであり、デザイン、サイズ共に幅広いバリエーションで人気を博しています。 2011年からは、ブラックとホワイトのセラミックだけでなく、ハイテクセラミックにチタンをブレンドした新素材のモデル「J12 Chromatic」(J12クロマティック)も追加されています。 このモデルの色は「クロマティックカラー」と呼ばれ、ダイヤモンドの粉末で鏡面のように磨き上げることで、光の反射が七色に煌めくのが特徴です。 モース硬度は9と、ほぼサファイアに匹敵するほどの硬さで、傷が付きにくい点も大きな利点と言えるでしょう。 さらに、スイスの三大時計ブランドのひとつオーデマピゲ(Audemars Piguet)と共同で開発したオリジナルの最高級ムーブメントを搭載する「J12 キャリパー 3125」など、時計そのものとしても大変魅力に溢れたモデルなども追加されています。 現在ではムーンフェイズ機構を搭載した「J12 ファーズ ドゥ リュヌ」や、スイス公式クロノメーター検査協会が認定したオートマティッククロノグラフムーブメント搭載の「J12 スーパーレッジェーラ」、世界標準時GMT機能を持つ「J12 GMT」、さらには、ケースサイドから一切のリュウズをなくした画期的デザインのケースの中に、トゥールビヨンの複雑機構を抱える「J12 トゥールビヨン レトログラード ミステリユーズ」など、高いメカニズムや機能にも目を見張るモデルが、続々とリリースされています。 シャネルを代表するウォッチモデル「J12」は、エレガントなブランドの装飾時計としてのみならず、時計ファンをも唸らせる腕時計として、定番でありながらも常に進化し続けています。
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