「ファスナー」との出会い

ボリード(Bolide)は、ケリーよりも歴史が古く、1923年に誕生したバッグです。今では当たり前になっていますが、1923年当時は、ファスナーが付いた革製のバッグは世界初の画期的なものでした。 第一次世界大戦のさなか、当時エルメスの3代目だったエミール・デュマは、軍用に使う革を調達するために訪れていたカナダで、自動車の幌を留めておく金具「ファスナー」に出会います。 アメリカのW・ジャドソンによって1891年に発明され、1893年からユニバーサルファスナー社で生産が始まったファスナーは、まだヨーロッパではほとんど知られていませんでした。 ですがその金具を見たエミールは、バッグの開口部に使ったらいいのではないか、とひらめきます。たっぷり物が入るうえに簡単に口を閉じられて中身が散乱する心配もない、そんなバッグがあったら便利ではないかと考えたのです。

元は「ブガッティ」という名

このボリード、発売当初は「ブガッティ」という名前でした。イタリア出身の技術者であるエットーレ・ブガッティ(Ettore Bugatti)が設立した自動車会社「ブガッティ」(Bugatti)の高級車のフロントグリルに似た形状であったため、その名が付けられたと言われています。 その頃は、ブガッティ社でも同様の物を販売していたそうで、その後、差別化するためにフランス語でレーシングカーを意味する「ボリード」(Bolide)に改名されたのが、1923年のことだったのです。

ボリードの特徴

ボリードの特徴は、飽きのこないシンプルなデザインと、絶妙な丸みの優しいシルエット、余裕のあるマチで十分な容量、そしてやはりしっかり閉じる開口部でしょう。 ストラップが付いているため、肩からかけてショルダーバッグとしてでも使える点もポイントです。 サイズ展開は、横幅15cmほどでポシェット感覚で持ち歩ける「ボリード15」、「ボリード21」「ボリード27」「ボリード31」、ビジネスでも使える「ボリード35」、旅行カバンに最適な最大サイズの「ボリード47」の6サイズで展開しています。 また現在では、当時「ブガッティ」と呼ばれていたモデルの復刻版「ボリード1923」も改めて人気になっているようで、こちらは横幅約30cm、前面が大きなポケットになっている点が、通常のボリードと異なります。
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