デザイナー幼少期
リックオウエンスは、1997年に設立されたフランスのブランドです。ヴィンテージ加工されたモードなデザインがリックオウエンスの特徴となっています。
ファッションにこだわりを持つ多くの著名人に愛用されており、日本でも、メンズレディースともに多くのファンを持つブランドです。
ブランドのデザイナーを務めているのはブランド創設者でもあるリックオウエンス(Rick Owens)です。1961年、アメリカ・カルフォルニア州のポータヴィルで誕生しました。
そこでモノクロハリウッド映画に美意識を刺激された幼少時代を過ごします。アートスクールであるオーティス・パーソンでファイン・アートを学びますが、洋服を作る事への興味からスクールを退学し、服飾の専門学校の門をたたきます。
ミシェル・ラミーでのパタンナー経験
そこでカッティングやパターンを学んだ後、アパレル会社に就職して8年もの間ファッション業界での経験を積みました。
そして、のちに妻となるパートナー、ミシェル・ラミーのブランドでパタンナーとして長年携わります。
リックオウエンスのスタート
1997年にリックオウエンスをスタートさせました。リックオウエンスが敬愛するファッションデザイナーは、マダム・グレとマドレーヌ・ヴィオネの2人です。彼が手掛けるアイテムは、この2人の影響を色濃く反映したものとなっています。
ブランド設立後、ヴォーグマガジンの後押しもあり、2002年にニューヨークコレクションでのデビューを果たしました。多くの編集者たちから支持を集めたことをきっかけに、リックオウエンスはそのブランド名を一気に有名なものとしました。
同年にはファッション業界で権威のあるCFDAの新人賞である、ペリーエリス賞を受賞という栄えある功績を納めました。ここから、ブランド、リックオウエンスの活躍は現在に至るまで続いています。
現在の生活
現在、50歳を超えたリックオウエンスが、夏の間パリを離れて過ごしているのはヴェネチアで購入した家です。ブランドを始めてから現在までは、ブランド存続のために駆け抜けてきた期間であり、これからは行ってきたことを精製する期間である、と考えるリックオウエンスは、ブランドの未来のため自分の生き方を見直したと言います。ヴェネチアでの生活もその一つです。
反面教師であった父の死を受け、生と死について考え、さまざまな男性の伝記を読み漁ったと言います。理解できない部分も多かった父の存在を受け止め、父の死後に語った思いは、父がいたからこそ現在の自分になれたという感謝の言葉でした。家族への思いを語るリックオウエンスは、自分の生き様と死を見据えています。
自身のブランドの未来と、自分自身を見つめ直したリックオウエンスの今後のコレクションでは、さらに研ぎ澄まされた彼の世界観が反映され、アイテムやコレクションにどんな表現をしてくれるのか注目が集まります。